THE GLASSHOUSE 、MLAとCDD-LIVE8を採用
The Glasshouseはハドソン川とマンハッタンの街並を360° 望めるニューヨークの新しい多目的イベントスペースです。
収容人数約2,000人、75,000平方フィートの占有面積に複数の屋外テラスを持つこの会場は、相互通信型の音声伝送や最新の映像&照明、ブロードキャスト対応インフラを含む最先端の設備を必要としていました。
このプロジェクトをMartin Audioの販売代理店であるAudible Difference(ADI)が落札しました。「我々のデザインとMartin Audioシステムの頑強かつ柔軟なDanteプラットフォームによって契約を勝ち取ることが出来ました」とADIの代表取締役Erich Bechtel氏は言います。
7階の天井の高さを利用したステージエリアのポップアップスペースは、8台のMLAコンパクトがステレオで構成され、必要に応じて低域拡張を8台のDSX-Fサブによって増強します。
Bechtel氏の同僚であるADIのテクニカルサービスディレクターIan Ruben-Schnirman氏は、かつて倉庫だったこの建物の整備を担当しました。The Glasshouse自体はもとの建物から新たに増築した5階と6階(イベントスペース、VIPルーム、キッチン)部分を占めています。
Ian Ruben-Schnirman氏は、高い天井、コンクリート構造、ガラス張りの上部構造が反射を生み出す可能性が高いと考えました。貸し切り使用やライブイベント、パーティー、結婚式などに適応可能なスペースにするために、ADIはリコール可能なプリセットを使用して、ほぼ無限にイベントを素早く変更できる環境を作る必要がありました。これを達成するためにはパワードシステムが、より高い柔軟性を提供することをADIは熟知していました。
MLAプラットフォームを採用したことを、Ian Ruben-Schnirman氏は次のように述べています。「最適化の機能を持つMLAはこの場所にぴったりです。ガラスへの反響を避けるのと同時に、音を操作し、完全なリアリジェクションを実現することができました。」 ガラスやコンクリートの反響を軽減するだけでなく、明瞭度とツアーグレードの音質を維持しながら、部屋の使用方法に応じて対応可能な十分な柔軟性を備えています。
「MLAの均一なカバレージにも非常に感銘を受けました。これは今回のように大きなコンクリートボックスのようなスペースでは特に重要でした。音が聞こえるところはどこでも、何の違いも感じません。他のシステムではこのような結果は得られなかったと思います。」
「分散型音響システムを利用して、より広いスペース内でオーディオを制御することが最も重要でしたが、シーリングスピーカーでは思い通りにはいかなかったでしょう。そこでCDD-LIVE8に変更し、すべてをDanteで運用しました。サウンドデジタルを保つことで、足元に何千ものケーブル敷設することを回避できました。」
主電源を接続する前に、雑電源を使ってすべてのスピーカを迅速にチェックできました。「CDD-LIVE8の機能の1つは、グリル下のキャビネット前面にある大きなLEDインディケーターライトです。このライトを点けることで63台のボックスの回線チェックがはるかに簡単になります。」
63台のCDD-LIVE8(白)が天井に取り付けられ、フロントフィル用の12台のCDD-LIVE8(黒)と共に、テラス向け且つコンパクトなステージモニターとして機能します。4台のSXP118サブが低域拡張を提供します。
もう1つの重要な構成要素はDanteソリューションを介した制御システムです。ADIはMartin AudioのDX4.0とU-Hubを採用しました。このコントローラーの組み合わせはチューニングのほとんどを処理し、1本のケーブルでデジタルオーディオをMLAに供給できます。「これにより、会場内で機器を移動したとしても、それぞれのスピーカ位置を変える必要がなく、スペースの変動が可能になります。」 ファーマンのパワーコンディショナーと特注ラックにより、設置場所はすっきりした状態が保たれ、DX4.0とU-Hubを収めた4台のラックすべてをフライングすることが出来ました。「これは部屋の変更に応じて最大限の柔軟性を提供するために重要でした。」 部屋の統合はサードパーティー機器で行われます。
物件はコロナの影響により18か月の延長の末、最終的に今年の9月に完成しました。Martin Audioの製品サポートエンジニアであるJoe Limaがインテグレーターをサポートしました。「Joeはかけがえのない存在でした」とRuben-Schnirman氏は言います。「彼はリモートで設計を確認し、私と一緒にシステム構築を行いました。」
Martin Audio USのもう一人の重要人物は、北東地域のセールスマネージャーのMartha Callaghanでした。彼女は契約継続に努め、あらゆる段階で精力的にサポートしました。
ADIの2人は、CDD-LIVE8 / MLAの組み合わせがもたらした結果に満足しています。Ian Ruben-Schnirman氏は最後に結論付けました。「CDDを初めて聞いたのはInfoComm2015のMartin Audioのデモルームでした。それ以来レンタルやショーにもCDD-LIVE8を使用し続けています。」