変化の激しいCarFests Southに適応するWPL
11周年を迎えた人気イベントCarFestsの勢いは止まりません。1979年のF1ワールドチャンピオン、Jody Scheckteが所有するハンプシャー州オーバートン近くのLaverstoke Park Farmに今年も約50,000人が集まり、CarFest Southを楽しみました。このイベントは恵まれない子供たちへのチャリティーとして2011年にChris Evansが始めました。
南西部を拠点とする制作会社SWG Events(Martin Audioパートナー)は毎年このイベントに音響と照明を提供しています。提供機器にはKaiser ChiefsやRag ‘n’ Bone Man、Tom Odellなど様々なアーティストのコンサートで活躍するMartin Audio WPLラインアレイが含まれています。
変化が激しいパフォーマンスエリアは、Chris Evans自身のDJステージに隣接する、一列に並んだ異なる構成の3つのステージで構成されています。
今年は新しいWPLが導入されたため、SWG Eventsはこれまで使用してきたW8LC(8台を2吊り)をディレイ用に設置しました。WPLを12台使用した2つのメインアレイは、iKON iK42アンプを使って2ボックスレゾリューションで駆動されました。ステージ下手の12台のWPLのアウトハングも同様でした。片側6台のWPCがステージ間のインフィルを、ブロードサイドアレイ仕様のSXH218×20台がフロント全体のLF拡張を提供しました。
加えて大きいステージのフロントフィル用に2台のW8LCを4セット、2つの小さいステージ縁のフロントフィル用に16台のW8LM、2つのメインパフォーマンスステージに32台のXE500が配置されました。
2つのステージで絶え間なくパフォーマンスが行われるこのエネルギッシュなショーについて、音響全体の責任者であるSWGのSimon Purse氏は振り返ります。多くのアーティストがサウンドエンジニアを連れてきており、FOHポジションのコントロールにはミキシングコンソールが上手く配置されていました。
SWGの経験豊富なクルーが採用され、FOHのRyan Bass氏とAdam Andrews氏が必要に応じてミキシングを担当し、Matt Pope氏とOlly Hayward氏がステージを統括しました。全体のプロジェクトマネージャーはIan Williams氏に任されました。
2日間に渡るフェスは急な天候変化に見舞われることもありましたが、PAは見事に対応し、音響クルーは会場外の基準値(65dB)をチェックしながら、FOHで最大98dBaのレベルを達成することができました。これはJoynes Nash Acoustic Consultingの騒音コンサルタント、Simon Joynesが設定したものです。
Simon Purse氏は次のように述べています。「Joynes Nashとは何度も仕事をしてきました。彼らはWPの前衛であるMLAに精通しており、音漏れに注意が必要な会場でこのシステムが有効であることを認識しています。」
SWG Eventsが今年の初夏にWPLを購入して以来、システムが倉庫に置いてあったことは一度もないと付け加えました。「期待通りの活躍で、購入してからほぼ毎週末稼働しています。ゲストのサウンドエンジニアだけでなく、自治体も満足させることができるようになりました。」
CarFestの成果について彼は次のように述べています。「会場が大きいうえに、同じPAを使って、ほぼ同時に常に稼働している状態の難しい会場でした。しかし、私たちはそれをやり遂げました!WPLの活躍は素晴らしく、次回も間違いなく使用します。」
「このシステムは、同様のイベントで測定された会場外への騒音制御にも間違いなくメリットをもたらします」とSimon Joynes氏も同意しました。
Photography by Filiz Moore.