悪天候のNorfolk Waterfront Jazz Festival、屋内でもWavefront Precisionが活躍
David SanbornとBoney Jamesをメインとしてバージニア州で開催された第38回Norfolk Waterfront Jazz Festivalで、Martin AudioのWPLが活躍しました。
地元のPA会社(兼Martin Audio代理店)のSoundworksは10年に渡り、このフェスを含むバージニア州ノーフォークで開催されたFestevents主催のイベントにPAサービスを提供してきました。
クライアントはこれまでTown Point Parkの屋外会場と、イベント中の悪天候に備えたNorfolk Scope(11,000人収容可能な多目的会場)屋内へのバックアップシステムの設置をSoundworksに依頼してきました。「今年は週末を通して天候が悪くなる見込みだったので、Norfolk Scope屋内にのみシステムを設定しました」とPresidentのシニアエンジニア、Grant Howard氏は言います。
一般的にスポーツアリーナとして使用される7,500席のこの会場では、ステージは一番遠端となります。
「Scopeの音響課題は、巨大なコンクリートドームの建物であると同時に、特にローミッドと低域でリバーブ時間が非常に長いことです。音楽の良さを完全に奪うことなく、厳しい周波数特性を均一化するためにベストを尽くしました。」
Town Point Park内の高さと重量の制限を考慮して、通常は片側に8本のWPCを吊っていました。「しかし今回は屋内に移動したことで、代わりに片側に12台のWPLを吊るすことができ、会場全体に素晴らしいカバレージを得ることができました。」このアレイの下に片側4台のSXH218サブウーファーをグランドスタックで積み上げました。カーディオイドパターンを使用することで、ステージ後方のコンクリート壁でローエンドの一部が反射するのを防ぐのに十分なリアリジェクションを実現しました。
1ボックスレゾリューションのアンプラックは屋外システム用のトラックに搭載されていたので、屋内システムはMartin AudioのiKON iK42アンプを使用して2ボックレゾリューションで実行されました。
各側面のCDD-LIVE15が、さらにアウトフィルカバレージを追加しました。「会場は基本自由席なので、観客はメインスピーカーのカバー範囲外にも出てしまいます。CDDはそれらの席をカバーするという素晴らしい仕事をしました。」
Soundworksは2019年にアップグレードの一環として、コンパクトなWPCよりも更に強力な大型のWPLを購入しました。「より大きなボックスと、それまで使っていたプロシリーズスピーカーのサポートを止めたメーカーからの撤退が必要だったからです。」とGrant Howard氏は説明しました。
「観客エリア全体のカバレージはスムーズで一貫性があり、リギングがシンプルで扱いやすく、すぐに吊り上げられる、というのはまさに文言通りでした。」
SoundworksのシニアエンジニアはDISPLAYソフトウェアの最適化に関して豊富な経験があります。「Hard Avoid機能を使用してPAをできるだけステージから遠ざけました。ミュージシャンは会場の反響だけですでにストレスを感じているので、混乱を招くもう一方の音源を排除するのにHard Avoidは役立ちました!」
Wavefront Precisionは乗り込みサウンドエンジニアに好評です。「何人かはすでにMartin Audioに精通していて、特にこういった難しい会場での結果に満足していました。」とHoward氏は言います。True Legends of Jazz、The Fabulous Blondes、Spyro Gyra、Adam Hawleyなどが演奏しました。
Soundworksの社長によると、完全なサウンドチェックができた唯一のバンドは、金曜日に登場したDavid Sanbornだけでした。「本当に素晴らしいサウンドでした」と彼は振り返ります。「土曜日のバンドは次から次に登場するので、サウンドチェックはできません。しかし数曲歌った後には会場の状態を把握し、皆素晴らしいパフォーマンスをしました。」