Henley Festivalの浮島ステージでMLA Compactが活躍
昨年中止となったHenley Festivalがこの夏戻ってきました。RG Jones Sound Engineeringが音響を担当するこのイベントは、今年40年の歴史に近づいています。
しかしテムズ川のほとりにあるこの会場での、最適な音響の実現には課題があります。その原因は川に浮かぶメインのFloating Stageです。この会場は長さ約40mですが幅は100mを超えています。デザイナーのSimon Honywill氏率いるサービスプロバイダーの技術チームはMartin AudioのMLAを使って、メインサウンドフィールドの内外両方で、観客席のホットスポットなしに均一なカバレージを取得するという課題に取り組みました。
Festivalの制作チームはMLAの高度な制御技術が、ライセンス条件を満たすために必要なカバレージエリアに合致することを事前に確認していました。
担当するシステムテックはMLAの経験豊富なMark Edwards氏でした。ディスプレイ最適化ソフトウェアのHard Avoidを巧みに使用し、RG Jonesは定められたカバレージエリア内で適切なレベルを達成しながら、15分間平均65dB(A)のオフサイトノイズ制限を快適に維持しました。
今年の5日間のフェスではMadness、James Blunt、Sophie Ellis-BextorとSara Cox、Disco Classical Featuring Kathy Sledgeなどが登場しました。RG Jonesは多くのステージでMLA Miniを使用しました。唯一の例外はPure Heavenで、Martin Audioの新製品TORUSシステムが導入されました。
RG Jonesのプロジェクトマネージャー兼レンタル部門担当のJack Bowcher氏はTORUSに興味をもっており、Pure Heavenへの導入を考えていました「Martin AudioのBen Tuckerに連絡して、25メートルのビッグトップで試せるかどうか尋ねました」と彼は言いました。
3台のTORUSを3台のMLXサブの上に置き、Bowcher氏は率直な感想を述べました。「12インチのボックスとしてサブの上にしっかり収まりました。リギングはしっかりしていて簡単でした。」
「TORUSを立て向きで使用しましたが、簡単にスペースをカバーし、20m~30mのカバレージを提供しました。コンスタンカバーチャーアレイにより、完璧なまでのカバレージが可能になりました。さらにPure Heavenの3つのVIPシーティングエリアの後ろに、反射を軽減するためDD6を1ペア設置しました。」
Bowcher氏はプロダクションマネージャーのJohn Harris氏と協力して、会場全体のオーディオを管理しました。2019年と同様に、カミシモ7台のMLA CompactがFloating Stageのメインに、片側9台のMLA Compactがアウトフィル、4台のMLA Miniがインフィルを提供しました。ステージへのかぶりを防ぐために、カーディオイド仕様の3台のMLXサブ2組で低域拡張を担い、メインシステムの上部が屋根で覆われたGrandstandの背面ではDD12のディレイが明瞭度を確保しました。
Mark Edwards氏以外にもSteve Carr氏がFloating Stageでモニター、Rosie Tarrant氏がRFとステージパッチを担当しました。他にも、Sam Liddiard氏がSalon Comedy Club、Olly Wickes氏がJazz ClubのFOH、Dan Langridge氏がRiverside Restaurant、Sam Millen氏がBedouin Lounge Barを担当しました。
RG JonesはTORUSが2022年に様々な場所で活躍すると予想しています。 システムの柔軟性は、同社が扱う幅広い分野のクライアントのニーズにも合致するでしょう。
Photo credit: Alex Wood