虹のコンキスタドール日本武道館公演にてWPCが活躍
1966年のビートルズの初来日公演以来、1971/72年にレッドツェッペリン、72年にディープ・パープルと多くのコンサートイベントを重ねてきた歴史ある日本武道館。日本人であれば知らない人はいないこのコンサートの聖地で、また新しいアーティストが武道館の「初舞台」に挑戦しました。
虹のコンキスタドール ワンマンLIVE『Over the RAINBOW〜なんたってアイドルなんですっ!!〜 in 日本武道館』は2022年4月16日(土)/17日(日)の2日間で開催され、多くのファンを集めました。
自分たちが思う「かわいい!」や「好き!」を追い求めるインドア系・正統派アイドルグループ、通称“虹コン”。この大舞台を前に、彼女たちにとっても大きなチャレンジであったことは間違いありません。
このイベントでのチャレンジはアーティストにとってだけではありませんでした。それは今回Martin Audio WPCをメインシステムとしたシステムが使用されたということです。これまで日本武道館でのコンサートイベントにおいては、会場のサイズから最低でも12インチ・デュアルシステムを用いてのシステム構築がなされてきました。しかしグループの音響を務めるinLYNKさんは自社が所有するWPCでメインシステムを構築することに自信があったと言います。
inLYNKのエンジニアである山口氏の言葉です。
「これまで日本武道館では数えきれないほど仕事をしてきました。以前はさすがにWPCのようなコンパクトシステムではメインシステムとしては不十分だろうと考えていました。しかしWPCを所有してから数年間、WPCの持つオプティマイゼーション制御能力と音像の大きさを知り、日本武道館でもWPCをメインシステムとしたショーができるのではないかと考えていたんです。そしてようやくその機会がきました。」
虹のコンキスタドールをはじめとする、同事務所のアーティストは、通常のアイドルのイメージと比較にならないくらいの高SPLを必要とする曲ばかりです。
「片側14本のWPC、アウトサイドアレイに8本のWPSを用いて全エリアをカバーしました。サブウーハーはSX218とSXH218をサブアレイにして使用しました。音を出して全てのエリアをチェックしましたが予想通り何の問題もありません。最前列から最後部まで解像度の高い音を届けることが簡単にできました。この成果は今後武道館を使用するあらゆるレンタルカンパニーにとって大きな影響があると期待します。今後自分が関わる他のアーティストが武道館、また同サイズのアリーナでショーをする際のシステムとして必ずWPCがメインシステムとして登場するでしょう。」
小さいサイズで公演が実現できるということはトランポサイズも小さくできるということです。山口氏が以前11t車2台という物量が必要だったというPAは、今回は11t車1台にきれいに収まりました。
武道館最上段でも十分な音圧とサブウーファーを感じることができ、Martin Audio Japan社長の唐渡はこう付け加えます。
「MARTIN AUDIO製品のユーザーさん達は過去に例を見ないことへのチェレンジを恐れず果敢に挑む方々が多いのも特徴で、今回も見事な結果を示してくれたことへはただ敬意の念でいっぱいです。」