Martin Audio Japan

ニュースリリース
News Release
2022年9月28日

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022でMLAが活躍、MSI JAPANの新しいアプローチとは

この数年間、新型コロナウイルスの出現と拡大は音楽産業に大きな影響を与え、たくさんの観衆が集まる野外フェスティバルも当然のように開催中止が続いていました。日本最大の野外ロックフェスといわれるROCK IN JAPAN FESTIVALもこの例外ではなく、2020年・2021年と開催断念を余儀なくされていました。

今年2022年、ついに3年ぶりにこのロックフェスが復活しました。これまでのひたちなかの会場とは異なり、千葉・千葉市蘇我スポーツ公園を会場に、都市型フェスとして新たなスタートを切りました。

この変更は関係するスタッフにとっても大変配慮が必要なものでした。会場となった蘇我スポーツ公園の近隣には住宅街、商業施設などが多く存在し、本来大音量のライブを行うのは困難な会場であったためです。さらに初開催という事情もあり、もともと騒音対策に気を使ってきた制作スタッフも、これまで以上に騒音規制に重きを置く必要があったのです。

「これまでとは根本的にアプローチを変える必要がありました。」MSI Japan会長の藤井修三氏は語ります。「これまでMLAを使用して、どれだけ遠くまで音が届くかという発想で考えていましたが、逆の発想をする必要がありました。」

今回計画されたプランはこれまでの屋外でのこのようなライブでは誰もやったことがない、ディレイタワーを沢山設置するという分散型の音場形成です。分散型のスピーカー設置でのフェスティバルは国内では過去に例がなく、プロモーターもMSIも初のチャレンジでした。

「プロモーターさんはここ10年、MLAをご指定いただいているクライアントさんです。今回の難題もMLAならばできると信じての試みでした。」と藤井氏は言います。

メインステージ2つにはそれぞれフロントにMLA 8本。これに加えてMLA 7本のディレイタワーを各4箇所、計8か所が設置されました。このディレイタワーは通常ではオーディエンスエリアの両サイドに設置されるものですが、新たな試みとして片側サイドのみに設置され、会場外への音漏れを極限まで抑える戦略でした。

その結果は驚くべき効果でした。エンジニアのミックスポジションではこれまでと何も変わらない迫力ある音であった一方で、会場の隅々まで十分満足できる音質とSPLが提供されました。

「今回の結果は分散プランの工夫に加え、MLAの制御能力がなければ成り立たなかったものです。あらためてこのスピーカーの可能性が見えた気がします。」藤井氏はこのように締めくくりました。

※8月6日・7日・11日・12日・13日と2週にわたって週末開催が予定されていたフェスティバルでしたが、台風8号の影響により最終日である13日は中止となってしまいました。そのほか4日間は無事に開催されています。

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