Martin Audio Japan

ニュースリリース
News Release
2019年6月24日

超歌舞伎 supported by NTT「今昔饗宴千本桜」にてSound Adventuresシステムがデビュー

2019年4月27日、28日の2日間千葉県幕張メッセイベントホールにて開催された超歌舞伎 supported by NTT「今昔饗宴千本桜」にて、Martin Audio Sound Adventuresシステムが日本の公演として初めて導入されました。

超歌舞伎 supported by NTTは毎年GWに幕張メッセ全域を会場にして開催されるニコニコ超会議の1ブースとして、幕張メッセイベントホールにて上演、今年で4回目となる公演です。歌舞伎界を代表する役者、中村獅童、澤村國矢、中村蝶紫といった本格的な面々に加え、バーチャルリアリティー界を代表するボーカロイド、初音ミクが共演するという革新的な歌舞伎の演目。伝統的な歌舞伎の演出と、最先端のCG、VR、AR、モーションキャプチャーといった現代技術がミックスされた大変興味深い作品です。本年は3年前、初演の年に上演した「今昔饗宴千本桜」をよりバージョンアップした形で再演するものでした。

MSI JAPAN鶴沢氏に聞きました。
「超歌舞伎はNTTさん、dwangoさん、松竹株式会社さんの主導のもと、最先端の映像と演出のコンビネーションで大変先進的なことをやっています。しかしこれまで3回の公演でPAは従来のステレオのセッティングでした。今年はMartin Audio Sound Adventuresというソリューションを手に入れて、新しいことをやってみようと制作のNATiON.さんに提案、制作チームも公演をより良くする試みには大変協力的なので、今回の実現に至りました。」

今回のセッティングはフロントにLCRのフライング、リアLRのフライングに加え、ウォールに片側4か所のスタンドスピーカーが使用されました。フロントのLRには片側8本のMLA、センターには8本のMLA Compact、リアには一か所8本のWPM、分散のウォールにはDD12が合計8本使用されました。Sound Adventuresの中核となるSARA2エンジンは下手のステージ下に設置され、すべての信号はDante経由で分配されます。各所のDante通信にはAuvitran AudioToolBoxが合計4台使用され、ウォールの8か所のDD12にはAudinate AVIO経由でAES接続が行われました。リアのWPMはMartin Audio iK42で駆動。こちらのDSPパワーアンプはもともとDante入力が可能なので、離れた設置でも大変便利です。サブウーファーは花道の見切れを妨げないよう、片側3本のMLXが横並びで設置されました。

オペレーティングを担当した松竹ショウビズスタジオ株式会社 高橋氏に伺いました。
「歌舞伎でもときどき立体的に音を定位させるという演出のリクエストをいただくことがあります。これまでは再生ソフトでマルチトラックを作ってチャンネルベースで取り組んでいたのですが、こういったオブジェクトベースのソリューションが広まってくると良いですね。」

今回は冒頭のオープニング映像に乗せて初音ミクの声が会場内をぐるぐる回る演出がもともと予定されていましたが、本編中の雷鳴が会場の後方から聞こえる、青龍の声が会場の後方から聞こえるなどの演出にも活用できるということが会場入りしてから決定。このような現場での土壇場の演出変更にも柔軟に対応できるのがSARA2のオブジェクトベースソリューションの強みです。

制作のNATiON.田邊氏に伺いました。
「テストで試聴した際に、これを使えば例年よりいい舞台にできると思いました。実際に会場で聞いてみると今までに感じたことのない臨場感と迫力に、これはいい演出になったと確信に変わりました。また、お客様からの実際の声で「本当にすごい音ですね。どうなっているんですか?」と言ったことを伺いました。今後これをいろいろな場所で利用していければと思っております。」

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