WPシリーズ、Red Wingフェスティバルで優れたサウンドを提供
バージニア州のNatural Chimneys Parkにあるソロン山で毎年開催されるRed Wing Roots Musicフェスティバルでは、バージニア州内外の最高のルーツミュージックやブルーグラス、ストリングバンドの音楽を楽しめます。
Martin AudioのレンタルパートナーであるSouthard Audioは2013年の開催以来、このイベントの5ステージにオーディオサービスを提供しています(4ステージでは技術サポートも兼任)。約4,500人が参加するこのフェスティバルはBlack Bear Productions LLCとThe Steel Wheelsのコラボレーションで行われています。The Steel Wheelsは米国全土で活躍する国民的ツアーバンドで、メンバーの多くはシェナンドアバレー近辺に住んでいます。
Southard AudioはMartin Audioシステムを長年使用しています。ビジネスパートナーのJason Misterka氏は、昨年大成功を収め、今年Queen’s Awardも受賞したWave front Precisionラインアレイシステムを再導入することに迷いはありませんでした。「最初にWPLを購入したとき、最も興味があったことの1つはアコースティック音楽での使用でした。私たちは全米規模のフォーク&ブルーグラスフェスティバルの多くを担当しており、Martin AudioのWPスピーカーは欠かせないツールの一つです。」
「典型的なポップバンドやロックバンドに、少数のボーカルマイクと多数のDIボックスを合わせるのは比較的簡単です。しかし全てアコースティック楽器で12個以上のオープンマイクを使うバンドの場合、大観衆向けにボリュームを稼ぐのは非常に大変なんです。」
「ここで行ったように、システムのHard Avoid機能を使用してメインアレイからステージにかぶる音を制限すると、結果的にアーティストのモニターのレベルは小さくて良くなり、マイク入力の扱いは非常に楽になります。ハウリングマージンの大幅な改善は言うまでもありません。」
Red Wingでは2つのメインステージの観客エリアが重なっており、後方の観客の多くは椅子を回転させてもう一方のステージを見ています。公園内にある煙突が2つのメインステージの間の視覚的な仕切りになっています。
Shenandoah Mountain Stageでは、Southard AudioがStageline SL320(トラックでけん引して搬入されるタイプの仮設ステージ)上に16台のWPLスピーカー(片側8台)と6台のSXH218サブをカーディオイドセッティングで配置しました。4台のCDD-LIVE15がフロントフィルとアウトフィルを、別の1台のCDD-LIVE12がVIPフィルを構成しました。システムは2基のiK42ラックによって駆動されました。
Blue Ridge Timberwright Stageは、Applied LA12-25タワーに取り付けられた22台のWPSモジュール(片側11台)、カーディオイドの6台のSHX218サブと、更にフロントフィル用に1ペアのWPSを備えています。
WPSシステムは2020年にSouthard Audioのストックに追加されました。Jason Misterka氏がこう説明します。「WPLほどのSPLを必要としないイベントや、そのサイズのシステムを吊る設備がないようなイベントでも、WPLの持つすべての機能を利用できるようになりました。」
Chris Davis氏はWPシステム両方のディスプレイ最適化を行い、Blue Ridge Timberwrights StageでシステムテックとFOHを兼任しました。Misterka氏はShenandoah Mountain StageでFOHを担当しました。
このほかRoots Stageは4台のSXC118カーディオイドサブを備えたCDD-LIVE 15のペアを、The Hill Stageは低域を増強するCSX118のペアを備えたCDD-LIVE15のペアを採用しました。モバイルヨガの音響システムにはBlackline XP12のペアを使用しました。
「Shenandoah Mountain Stageに音が漏れてしまうため、Roots Stageのカーディオイドサブウーファーは非常に重要でした。」と彼は強調しました。「例年はここでカーディオイドサブアレイを使っていましたが、今年はSXC118サブを使用して優れた成果を得ました。CDD-LIVE15との相性も抜群です。」
乗り込みエンジニアからの反応についてMisterka氏は次のように述べています。「全体的に結果に満足しているように思います。フェスティバルではサウンドチェックを行う時間が満足に取れません。そのためPAはニュートラルで、ヘッドフォンミックスと同じように聞こえることが理想的です。」
ホストバンドThe Steel WheelsのTrent Wagler氏も音質について絶賛しています。「フェスの音質は毎年最高レベルであるとアーティストやファンからフィードバックがありました。これはライブPAエンジニアリングの分野におけるSouthard Audioの熟練によるもところが大きいですが、そもそも最初に最適なシステムを選択することも非常に重要なことです。」
「他のパフォーマーとの会話でも、すべてが素晴らしいなどプラスのコメントしかありませんでした。音響エンジニアの仕事がアーティストの素晴らしいパフォーマンスに繋がることがありますが、Martin Audioシステムのオーディオカバレージの機能も今回のSouthard Audioの功績に匹敵すると思います。」
Southard Audioは大規模なチームでこの4日間のステージを担当しました。その他にもKinfolk stag以外でSouthardが所有するMartin Audio製品を使用していました。
Wavefront PrecisionについてJason Misterkaの言葉です。「音響関係はすべてが素晴らしかったです。あとはWPが時間を巻き戻すとか、面倒な事務作業をやってくれる能力を持っていれば理想的です!(アメリカンジョーク)」