イギリスの夏を彩るMartin AudioとHenley Festival
イギリスの夏を象徴するフェスティバルは?と聞かれれば、間違いなく名前が挙がるのが今年40周年を迎えたHenley Festivalです。音楽、コメディー、アート、そして最上級の楽しみがマルチにミックスされています。
ジョン・ハリス氏がプロデュースを担当するこのイベントは、メインステージとして様々な大きさと形状のボートに支えられた浮島ステージがテムズ川に設置されるという、他に類を見ないフェスティバルです。メインステージ以外でもコメディーからキャバレー、ダンスバンドまで、さまざまなステージが楽しめます。
RG Jonesは1983年以来Martin AudioのPAを中心とした音響機器を提供してきました。その関係は長く続き、信頼と関係性は非常に深い域に達しています。何年もかけてイベントのスタイルは元のクラシカルなプログラムから、現在のようなより商業的なラインナップに多少変化しましたが、忘れられない体験を提供するという理念は変わっていません。今年のメインのフローティングステージにはSir Tom Jones、Craig David、Katherine Jenkins、Jack Savoretti、The Script and Pete Tong with the Ibiza Classics Orchestraなどの多彩なアーティストが登場しました。
メインとなる浮島ステージのサウンドシステムはSimon Honywill氏の設計によるもので、経験豊富なMark Edwards氏が設営を担当しました。この会場は奥行きの約3倍の横幅があるため、通常とは異なりカバレージの要件を満たすにはステージの両側に3アレイずつが必要です。外側のアレイには9台、前方には7台のMLA Compactを使用しました。内側のカバレージには4台のWPMと数台のW8LMDフロントフィルが採用されました。Honywill 氏は次のように述べています。「一部の観客席がステージに極めて近い位置にあるため少しトリッキーなシステムでしたが、この会場での長年の経験が至極の音響提供に大いに役立ちました。」
W8LM/WLXシステムを有するThe Comedy ClubをRG JonesのSam Liddiard氏が担当し、Andy Parsons、Milton Jones、Maisie Adam、Russell Kaneといったトップコメディアンが会場を盛り上げました。
DD12/SXC118システムを使用したBedouin Barでは、Rosie Tarrantがワールド&フォークミュージックの多様なミックスを披露し、Jazz TentではOlly WicksがMLA Miniを使って期待以上のパフォーマンスを行いました。更にThe Riverside Restaurantでは、Dan LangridgeがW8LM/WLXシステムでダンスバンドをミキシングしました。
今年のハイライトはBig TopのBoney Mの登場でした。9人編成のバンドと大勢のバックシンガーがオリジナルメンバーのLiz Mitchellをサポートし、数々のヒット曲の演奏に観客のボルテージは最高潮に達しました。「なぜ生きていく上でこのひと時の楽しみが必要なのかを気付かせてくれる体験でした。」とMartin AudioのTORUSで初めて本格的にミックスしたSimon Honywill氏が言います。ステージ形態も相まって、この豪華なショーは大成功を収めました。
Henley Festivalが新たなRISEプログラムの一環として行った、リバプール芸術学校の学生であるSheridan BurnsとHonywill氏のパートナーシップも大きな成果を上げました。このイベントは地域社会のために音楽と芸術の祭典を開催することを目的に、1982年に慈善事業として設立されました。今回40周年を記念して、ステージ上/バックステージ両方で新しい才能をサポートするためにRISEプログラムを設立し、Burns氏は選ばれたのです。
Simon Honywill氏は初めてTORUSを使用した感想について次のように述べています。「これは私が大好きな音楽的で特徴的なMartin Audioのサウンドを維持しながら、優れた柔軟性を備えている素晴らしい製品です。」
「Boney Mのステージ終了後にシステムをDJイベント用に270°に再設定しましたが完璧でした!」
John HarrisはTORUSのことと、それ以外のサウンド設定の両方について更に賛辞を述べています。「Henley Festivalは、RG Jonesとの長年にわたる関係を誇りに思っています。そして彼らが我々のステージに導入するテクノロジーの進化を見たり聞いたりすることに興奮しています。」