Martin Audio Japan

ニュースリリース
News Release
2023年2月16日

UKのオーストラリアン・ピンクフロイド・ショー公演でMartin Audioが活躍

22Liveは最高のカバーバンドと、初となるフルプロダクションツアーを終えました。オーストラリアン・ピンクフロイド・ショーは、デイヴ・ギルモアとロジャー・ウォーターズの真のトリビュートバンドのイベントであり、世界中の観客が気軽に足を運ぶことができる場所でショーを開催するために努力しています。そして今回はイギリスが、彼らを受け入れる機会に恵まれたのです。

22Liveの取締役Paul Timmins氏は言います。「私とオーストラリアン・ピンクフロイドは長い付き合いになります。チームとは何年も一緒に仕事をしてきて、サプライヤーとしての役割もあるけれど、チームの一員として行動しているつもりです。その歴史と、特にKevin Gopgood氏、Trevor Gillian氏、Chris Gradd氏との関係から、私にとってオーストラリアン・ピンクフロイドは新しく22Liveとして追求してきた重要なターゲットでした。」

Timmis氏はオーストラリアン・ピンクフロイドのプロダクションチームとの親密な関係を持ってはいましたが、チームにアプローチするタイミングを見計らう必要があったといいます。

Timms氏はこの決断を下し、ショーを実現するために、最近採用された運営ディレクターのStefan Phillips氏と技術ディレクターのSimon Gladstone氏と相談することにしました。Timms氏はこう言います。「最近チームに加わったSimonとStefanと入念に考えました。ツアーに見合った価格にするにはどうすべきか、Trevorは新しいPAに切り替えたら喜ぶのか、機材全て間に合うように調達できるかなど、検討すべき項目がいくつかありました。」

Timmins氏は続けます。「私たちはオーストラリアン・ピンクフロイド・ショーを実現するために大切なのは、トランポサイズだと理解していました。製作費を抑えることは私たちの挑戦を成功させるために大事であり、トラックのスペースはその重要な部分を占めています。」

PAの選択に関しては、このシナリオではMartin Audio以外ツアーを提供できないとわかっていました。Stefan氏とSimon氏との話し合いは計画表作成まで進み「タイトスケジュールだが、理想通りのパッケージ提供は可能」とSimon氏は結論付けました。

Stefan氏は続けます。「私の考えでは、できるだけ早く業務を確定させることが大事でした。そうすることで、スタッフ人員がどれくらいいるのか計画を立てたり、必要な部材を購入したりできるからです。」

Paul氏は提案書を作り始めました。Timmins氏はこう説明します。「基本的には、ツアーにむけて作り上げようとしていたものは、トラックスペースを維持しつつ、バンドのチームがこれまで使っていたものをも活かすことができる提案です。」

早い段階で、FOHのエンジニアであるTrevor Gillian氏とモニターエンジニアであるKevin Smith氏が、使い慣れたDiGiCo Quantum 5コンソールを手放したくないということがわかりました。

したがって、Timmins氏はMartin Audioの製品がチームにとって許容できる解決策となるか確認する必要がありました。「Trevorは新たな挑戦に喜んでいたと思う。私たちが実証しないといけなかったのは、Martin AudioのSXCF118カーディオイドサブウーファーがツアーに必要なローエンドを届けるための十分なサブであることでした。」そして、その性能を証明する唯一の方法は、実際に試してみることだと判断し、High WycombeのMartin Audio本社でデモンストレーションが行われることになりました。

Trevor氏はPAシステム技術者のMark Edwards氏を信頼していました。Mark氏もデモンストレーションに他の22Liveの社員と共に参加しました。Timmins氏は語ります。「Trevor氏とMark氏はSX218をよく知っており、そのため、SX218をベンチマークとして活用することでSXCF118の能力を示すことは簡単でした。そしてデモンストレーションでは、SXCF118のパフォーマンス性と柔軟性の観点から優れているという結果で終えることができたのです。」その時、22Liveは一線を越えられるチャンスであると感じました。

Kevin Hopgood氏はPaul Timmins氏に初めて話を持ち掛けられたときについてこう説明します。「彼は私とChrisに22Liveでどのような仕事をしているのか説明し、ヨーロッパ公演の見積もりをしてもいいかと尋ねました。皆、それぞれ一緒にやりたい会社があるが、これを定期的に一新することも良いことで、私たちは結果的に22Liveを選んで満足しました。」

Paul Timmins氏はこう付け加えます。「ツアーを勝ち取れたことは私とStefanとSimonにとって大きな勝利であり、とても嬉しかった。DiGiCo Q5を2台用意しなければならないなど、機材面ではまだ穴がありました。しかし、私たちはとても興奮していました。」

確認が取れた時点から、すべてが一気に動き出しました。Simon Gladstone氏は直面した課題についてもう少し詳しく説明してくれました。「すべての主要部品から回線システムまでが一から作られた特注でした。つまり、カスタムされた金属加工とパッチ盤ということです。私たちは回線システムを所有しているシャーシの中にパッチ盤を搭載したシステムにしたかった。理由は、確実性の向上とプロダクション自体を増やさないといけない時のために余裕を持っておきたかったからです。」

Simon氏が今まで作ってきた製品と違い、RJ45とCAT6をPCBの中にある部品と接続したかったのです。つまり、ステージボックスの中に唯一必要となる半田はコネクターを取り付けるためのパッチ盤になるということです。「モジュラー方式の回線システムはモジュラーの使い方や組み立て方次第です。様々なボックスに適応している共通の部品やモジュールがあり、コストダウンはもちろん、ツアー中での冗長性を持たせることができる。そして、回線システムでもスペアパーツや交換部品を持つことが可能となるのです。」

Simon Gladstone氏は続けます。「すべて準備ができると、次の問題はネットワークが正しく設置されているかを確認することでした。2枚のDiGiCo Quantum 5’sはSD-Rackをシェアしていたため、かなり複雑なシステムでした。Mark Edwards氏はこだわりのコントラールラックを持っており、Mark氏のラックとハードウェアを私たちのドライブラックに組み入れる必要がありました。

メインドライブプロセッサーとして設定されたOutline Newtonには光ファイバーを使用したDanteが。さらに、Green-Goインカムシステムと同じネットワークに統合しました。すべてを取り入れるため、かなり特注なパッケージを作り上げたのです。」

DiDiCo Optcore A系統B系統、Danteプライマリとセカンダリを搭載しているドライブラックとマスターアンプラックとの間に2本のクワッドファイバーが設置されました。また、モニターにもファイバーが繋がっており、DiGiCoからのリングを確保、ネットワークエリアを拡大させました。加えて、Xstage Data LinkにCAT6を使用し、フルアナログ・フェイルオーバーシステムの導入ができました。

ツアーは10月中旬に開始され、10~12月を通して30日間行われました。2台のDiGiCo Q5ミキシングコンソール、32本のMartin Audio WPCラインアレイ、18本のMartin Audio WPSラインアレイ、16本のMartin Audio SXCF118カーディオイドサブウーファー、6本のMartin Audio WPM(リップフィル)そして4本のMartin Audio TORUS T1215 (インフィル・アウトフィル)がツアーパッケージです。

スピーカーケーブルはLK24スピーカーマルチとNL8とを活用しました。22Liveはoutboard LV6モーターコントローラーをツアーの期間中に提供しました。システムは全て上手く機能しました。

Paul Timmins氏は最初のショーの後にTrevor氏から次のような連絡が入り、嬉しかったそうです。「何と言ったらいいか、私は今回のシステムがとても気に入ったよ。初めてとなるショーに私の要求をストレートに受け入れてくれて本当に嬉しかった。Martin Audioの機材を使えてよかった。とても繊細な音のするスピーカーはサブとも相性が良かった。22liveは業界にとって大きな資産になると思う。よくやった、Paul。」

SXCF118サブについての報告はツアーが進むにつれ、肯定的に続きました。「間違いなく小型機種に関しては正しい選択をしたと思います。ベースギターとドラムキットのローエンドは他の物より音楽的だと感じます。Markはバースにある劇場でこのサブウーファーを使いました。いつもだとぼやけた音ですが、この日はパンチのある音が通っていました。」

ツアーが終わるとMark Ddwards氏はMartin AudioのPAの提供についてこう評価しました。「初めに、すべてのサポートとPAの提供をしてくれて本当にありがとう。正直、アメリカでのショーの後から比較的短期間でサプライヤーを変えるのが不安でした。でもLive22は私たちの要望に応えつつ負担を最小限に抑えてくれた。システムは完璧に機能したし、仕事で活用できてよかった。私は普段UKのほとんどの会場へ行く時は不安になるのだが、日々思うようになったのは「思っていたより手早く簡単だった」と。

唯一、より大きなシステムが必要だった会場はグラスゴーにあるハイドロアリーナでした。22Liveがツアーで行った他の会場よりも大きな会場だったため、この一つの公演のために24本のMartin Audio WPLを付け加えました。FOHエンジニアのTrevor氏は「いい夜を過ごした。PAも完璧に機能し、今まで一番良いミキシングの時間だった」と語ります。

Stefan氏はMartin Audioシステムの成功にコメントしました。「Martin Audioに制作を移行することができ、エンジニアと技術者の両方の期待を超える結果を出すことができたのは、このブランドを支援するという良い決断をしたことの証だと思います。私は今後、Wavefront Precisionの需要が高まり活用機会が増えると思います。」

Paul Timmins氏はオーストラリアン・ピンクフロイドショーの成功をこうまとめます。「今回のツアーでまた彼らと一緒に仕事ができる機会があり最高でした。今回のことがこれから何年も両者にとって肯定的なパートナーシップの始まりであると願います。オーストラリアン・ピンクフロイドはすでに2023年2月から公演予定で、またバンドと仕事ができることを期待しています。
これが22liveとして2つ目の正式な仕事ですが、私たちは今回も効率よく働いたと思います。バックボーンとなるもの全て思い通りに届けられ、SimonとStefanはオペレーションが円滑に進むように現場にいてくれた。だから、実は、2つ目のツアーではあったが、私は22liveが飛躍したと思うし、しっかりしたサービスプロバイダーになり、レンタル市場にてハイレベルな仕事ができる技能を持ち合わせていると証明したと感じています。」

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