新発田市民文化会館様 WPM導入
新潟県新発田市の中央部に位置する新発田市民文化会館。建築家・内井昭蔵氏の設計により昭和55年に開館。916人収容の大ホールをはじめ、練習室や会議室など各種施設を備えた文化芸術の拠点施設です。この3月大ホールの音響改修が実施され、Martin Audio WPMシステムが導入されました。導入に至った経緯を、管理業務を請け負う新潟照明技研株式会社の池浦氏にうかがいました。
「新発田市民文化会館は弊社が長年管理でお世話になっている会館になりますが、このたび音響改修工事が行われるということでこれまで我々が困っていたこと、改善してほしいこと、またあきらめていたことをWPMならば解決できると思い弊社の音響担当の猪俣へ紹介しました。それはMARTIN AUDIO独自の技術であるオプティマイゼーションをかけることによって全ての客席で同じ特性を得ること、またステージに立つ方々に大きな影響を及ぼしていた反射もうまくコントロールできるのではないか、という狙いがありました。勿論実機を持ち込んでテストも行い、狙った結果になったので話は進めやすかったです。」
会場は扇形の2階席を有するホールで、サイドカラムとプロセニアムにWPMが合計20本設置されました。インフィルはX8。これらをMartin Audio iK42パワーアンプで駆動しています。アンプへはすべてDanteで伝送がなされ、先進的なシステムが構築されました。
ステージモニターとしてX12、サイドフィルにXD12が用意されておりどんな用途にも柔軟に対応できます。
会館の音響担当の猪俣氏のコメントです。
「当会館は非常にユニークな形状の客席をしており、ほぼ180度に近い角度からステージを見ることができます。その一方で音響的に均一な音場を作り出すことは困難で、特にステージに立つ方々への反射の影響も多く音響的には難易度の高い場所でもあります。これまでは調整の及ぶ範囲ではなかったので諦めていたこともありましたが、WPMは反射をもコントロールできるので多くのことを解決してくれました。工事と調整はヤマハサウンドシステムさんで満足できる音場にしていただきました。この会館の客席で聴ける音は全ての席で同じ音です。システムはプロセニアム、サイドカラム共にWPMが入っており、大音量が必要な演目でも小さな音の演目でも用途に応じてシステムを使い分けたり組み合わせたりすることでどんな催しであろうと高いレベルの音質を全ての客席へ提供できるようになりました。」