Martin Audio Japan

ニュースリリース
News Release
2020年5月4日

MLAが彩るSTEREOPHONICSのランウェイ

28年もの間、一貫してツアーを続けてきたステレオフォニックスは、ステージサウンドをつねに改善し、素晴らしいエンターテイメントを実現するため、絶え間ない探求を続けてきました。

バンド(特にKelly Jones)の要求レベルも高いため、音響チームへのプレッシャーも大きく、今回チームは最新のアリーナツアーのための革新的なアプローチに取り組むことになりました。長きにわたるFOHサウンドエンジニアであるDave Roden氏は、お気に入りのMartin Audio MLAスピーカーアレイを使用して、ミックスを分散型PAシステムに送り、メインステージから60フィート先の観客席中央まで伸びるランウェイと、その先の小さな ‘B’ステージの構築に対応しました。

アリーナの中央でやるセットリストがコンサート全体の1/3(ソロのKelly Jonesセットを含む)もあって、これを従来のL/R構成で演奏した場合、ボーカルマイクが拾ったメインPAの回り込みを拾ってしまうリスクがあります。同時に、PAの前で演奏するにはEQを大幅に変更する必要があり、現実的ではありませんでした。

MLAを初めて使う事になったシステムテックのNick Boulton氏は、実現可能なソリューションを思いつきました。「中央ステージのハウリングマージンを稼ぎながら、アリーナ全体を均一にカバーすることを目的としてプランを行いました。60フィートのランウェイは、完全にMLAのカバレッジエリア内にあったので、私たちはシンプルにリグをダウンステージに移動することにしたのです。」

彼はこの仕事の従来のシステムテック、且つこのツアーのクルーチーフであるToby Donovan氏の後任を務めていました。ただし、Boulton氏はMartin Audioの最適化可能な別のPAを使用して、昨年のTim MinchinツアーでもFOHのDave Roden氏と一緒に現場を行っていました。今回はDanteをステージに送り、AES3に変換してスピーカーアレイに入力しました。Martin Audioのコントロール回線U-NETのバックアップにもなって、便利であったそうです。モニターエンジニアのSam Cunningham氏はステージでDiGiCo SD7を使用し、Roden氏自身はFOHでSD5を使用しました。

音響チームの解決策は、従来のメインステージのL/Rに、ダウンステージに2つのサイドハングを加え、さらにそれぞれ16本のMLA Compact 2セットを従来のアウトフィル位置に構成するということでした。また、インフィル用にさらに8本のMLA Compact を花道ステージの入り口近くのトラスに取り付け、大きく角度を付けました。

Boulton氏は、このオペレーションは、1/3のロックンロール、1/3のメロウナンバー、そして残り1/3が小さなBステージでの演奏という今回のセットリストをきちんと満たしていると説明しました。

このロケーションでは10本のMLA(および2本のMLDダウンフィル)を使った3アレイがセンターと90°外向きに設置され、ランウェイの突き当りでカバーエリアを形成しました。 エンドファイア構成の6台のMLXサブウーファー3ハングがその後方に設置されました。Boulton氏によるこのデザインは、ステージ側への回り込みを軽減し、反射を抑えるのに役立ちます。

さらに、メインステージからの不要なエネルギーを最小限に抑えるため、Martin Audioのディスプレイ最適化ソフトウェアのHard Avoid™設定を活用したと言います。ステージ後方の回り込みを回避するだけでなく、スラップバックを引き起こすアリーナ後方に対しても活用しました。「実際、私たちはHard Avoidエリアを1インチ単位で操作し検討しました。」

Nick Boulton氏は、このシステムを初めて使用したときのMLAの反応に「とても驚いた」と言います。 「これまでとは別の考え方が求められたので少し学習が必要でしたが、ディスプレイは非常に柔軟なツールです。カバレッジパターンとパワーは両方とも素晴らしく、感動しました。Martin Audioは興味深く魅力的な方法で物事を行います。通常のL/Rハングの場合よりも優れた結果を得ることが出来ました。」

Martin Audioによるサポートもあったものの、Boulton氏はシステムを吊り上げるスピードやバラシのスピードについても高く評価していました。「会場すべての場所の測量をゼロからする必要があり、アレイを様々な位置に配置する必要があったことを考えても、予想よりもはるかに速くて簡単でした。」実際、スコットランド、アバディーンの新しいP&Jライブアリーナでは、プロットを作り上げるのに25分しかかからなかったそうです。

「メインハング1つを繋ぐのに1/2マイル、トータルで約5マイルのケーブル配線が必要でした。」と彼は明らかにします。ここではMLAは再度そのメリットを表しました。「他のメーカーのボックスを使用すると、より多くのケーブルが必要になり、重量負荷がかなり大きくなります。これはボーンマス ICCの公演のように重量負荷が制限されている場所では問題となったはずです。」

キャピタルサウンドのアカウントマネージャーであるMartin Connolly氏はツアーについて次のようにまとめました。「バンドは毎回観客に素晴らしい経験を与えられるよう努めています。今回のツアーでもその目標を達成したことは明らかです。」

このツアーのプロダクションマネージャーはDave Nelson氏。Capital Soundの他のスタッフには、Finbar Neenan氏、Jim Loasby氏、Oli Crump氏、Ian Burness氏が名を連ねています。

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