好評なTORUSシリーズに新しい機種が追加されました
2021年、世界的なパンデミックのさなか、Martin Audioは自社として初めてとなるコンスタントカバーチュアアレイ、TORUSを発表しました。T1215とT1230の2機種です。製品はこれまでにない成功をおさめ、会社が当初予測していた4倍のオーダーを受注するほどでした。これはひょっとすると驚くことではないのかもしれませんが、Martin AudioはバルセロナISE 2023のオンラインイベントで、このシリーズの一回り小さい新機種、TORUS 8を発表することとなったのです。
TORUS 8ことT820はパッシブの2Wayスピーカーで、中小規模のアプリケーション、特にラインアレイのようなロングスロー性能が要求されないような現場に向けて開発されました。
たぐいまれな取り回しの良さと拡張性、そしてフレキシブルさを兼ね備え、縦方向に連結してアレイしたり、単体でポイントソーススピーカーとして使用したり、様々な用途に対応できます。奥行きが深くないが、天井が高い会場など、よく劇場などで見られるケースですが、水平方向のセンタークラスターなども合理的なソリューションとなります。
T820は衝撃的な出力性能と音質を持ち合わせ、100°× 20°のカバレージパターンを持っています。非常にコンパクトなエンクロージャーで重量はわずか14kg。その小さいサイズと可搬性によって、ライブサウンド、固定設備、企業イベント、仮設PAによるストリートミュージシャンやDJまで、様々なレンジのアプリケーションに合致します。
8インチネオジュームドライバーの前面にはフェイズプラグが設置され、これによってミッドバンドの感度を上げています。2つの1インチスロート/1.4インチボイスコイルのコンプレッションドライバーが、高SPLでの駆動時でも妥協なき音質を補償いたします。最大SPLは130dBという出力能力です。
TORUS 8は合板のキャビネットにポリウレタン塗料による塗装がなされ、2つのポケットハンドルが取り回しを容易にします。またポールマウントのための穴も装備されています。リギング金具やアクセサリーも豊富で、固定設備はもちろん、ツアーリングの現場でも活躍します。6キャビネットまでの垂直アレイ、水平アレイに対応します。これらは同時に発表となった新しいカーディオイドサブウーファー、SXCF115と一緒に組み合わせて使うことも可能。フロントに15インチ、リアに12インチを搭載した137dB peakのサブウーファーです。
TORUS 8にはNL4のコネクターが2つ搭載されており、この1±を使うのか2±を使うのか、背面のスイッチで切り替えることができます。システムはMartin Audio iKONシリーズパワーアンプで駆動され、これらはVU-NETソフトウェアでの遠隔制御、Dante®ネットワーク・オーディオにも対応しています。TORUS 8にはVU-NETソフトウェア経由で光らせることができるLEDインジケーターが搭載されています。ネットワーク内の配置を確かめる際に大変便利です。そしてシステムはDisplay3ソフトウェアを用いて3Dシミュレーションを行うこともできるようになっています。
この発表に際し社長のDom Harterはこう述べます。「2023年はこの発表に始まり、私どもの最もリリースの多い年となるでしょう。ですから、このTORUS 8とSXCF115という最初の新製品のリリースを喜ばしく思います。これまでのTORUS12とSXCF118の圧倒的な成功が、これら新製品もSI会社やPA会社の支持を得ることができると確信を与えてくれます。」