Martin Audio Japan

ニュースリリース
News Release
2020年6月22日

ホログラムの初音ミクがMLAで欧州ツアーを実施

ヨーロッパでの昨今のロックダウンより前のお話です。日本の“アンドロイドの歌姫”、初音ミクのヨーロッパツアーにてMLAが使用されました。制作会社Proper Productionsとイギリスの音響会社Capital Soundがこれをサポートしました。

初音ミクは2018年下期にヨーロッパでの最初のツアーを行いました。ヨーロッパでの3回のツアーは、会場(London Olympiaを含む)のサイズや規模が様々というユニークなものでした。Crypton Future Mediaがコンピューターで生み出したボイスバンクを使用した“ボーカロイド”が、甲高く、強烈なスラッシュメタルのレパートリーを熱心なファンに向けて披露しました。

2007年に登場した初音ミクは緑の髪がトレードマークの16歳のバーチャルキャラクターで、今回は3Dホログラムプロジェクションでステージに現れます。日本のアニメ文化の盛り上がりを示すように、彼女にはSNS上に何と2500万人のフォロワーがいます。

2018年のツアーが大成功を収めたので、2回目は5日間の日程に拡大して行われました。比較的小さめのO2 Academy Brixtonからスタートし、最後はStant Jordi Club Barcelonaで締めくくりました。間にはZenith ParisとZiggo Dome Amsterdamといった会場もありました。Capitalのクルーチーフ、Amy Newton-Smith氏とシステムテックのBen Turnbull氏、モニターサポートのOlli Fallon氏で成るプロダクションチームが派遣されました。

初音ミクのボーカルはProToolsでトリガーされますが、4人のプロのミュージシャンが生演奏で2時間にわたるパフォーマンスのバックを固めました。
メインPAには片側13台のMLAと2台のMLDを、12台のMLXサブウーファーをカーディオイド仕様でステージフロントに設置しました。サイドハングは必要に応じて、各サイドに6台のMLA Compact(会場によってディレイ用にも使用可能)を設置し、サブウーファーの上に6台のDD12を置いてフロントフィルとして使用しました。ステージ上の2台のXD12はトークバックとして使用されました。

2018年のツアーと変更があったのは、サウンドエンジニア上野利明氏がFOHで、DiGiCo SD10ミキシングコンソールからのサブをコントロールできるようにしたという点です。
会場にあふれるペンライトは、照明卓と連動することで連続的な色の変化を維持し、大変個性的なショーになりました。

「これ以上良いツアーは望めないよ」CapitalのPaul Timmins氏は言います。「ツアーバスを必要とせずに行われ、日本のコアな制作チームが我々のサービスと上手く融合した。高精度の制御という意味で、MLAは完璧な選択であり、Benは不要なエリアから音を遠ざけることが出来たんだ。」
Amy Newton-Smith氏は語ります。「前回のMLAのパフォーマンスには誰もが満足していたので同じシステムを使用するという選択は当然と言えました。もちろん、今回も完璧な仕事をしました。」

「サイズや規模の面で会場が非常に様々であったので、リグは再構成できるようにしていました。例えば、Brixtonはサイドハングを必要としないのに対し、アムステルダムやベルリンではMLA Compactを使用する必要がありました。」
Ben Turnbull氏はFOHでCapitalの普段使っているLake LM44プロセッサーのドライブシステムを使用し、Focusrite D16 AESユニットを光ダンテ経由で2台、ステージの両袖に1台ずつ供給しました。これはMLAが真の能力を発揮し、優れたカバレッジを提供するのに最適な環境だったと彼は言います。

彼は2018年12月の前回のロンドンのショーと同様に、このユニークな、皆が作り上げたバーチャルタレントのためのMLAのパフォーマンスに、日本の制作チームが大変喜んでいたことを付け加えました。

Photography by Ben Turnbull.
Photos: © Crypton Future Media, INC. www.piapro.net / © SEGA
Graphics by SEGA / MARZA ANIMATION PLANET INC.
Production by Crypton Future Media, INC

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