Richmond Folk Festivalに過去最高の成果をもたらしたWPシステム
バージニア州にあるMartin AudioのパートナーSoundworksは、毎年恒例のアメリカンカルチャー&ルーツミュージックの祭典Richmond Folk Festivalの5つのメインステージに、メーカー最先端のWavefront Precisionラインアレイスピーカーを投入しました。
非営利団体のVenture Richmondが運営するこの3日間の無料フェスティバルは、Soundworksが10年以上に渡り関与してきたもので、市のダウンタウンにある約20エーカーのRiverfront Plazaエリアで毎年開催されています。National Folk Festivalから派生したこのイベントはバージニア州で最大のイベントの1つで、全国から約20万人が集まり、30人以上の世界的アーティストが出演します。
会場全体で約130台のMartin Audio製品が使用されました。これにより31台のiKON iK42アンプ(2ボックスレゾリューション駆動)が提供する124チャンネルがすべて使い果たされた、とSoundworksの創設者兼CEOのSteve Payne氏は言います。
メインのAltriaステージには、WPシリーズ最大のWPLを片側12台とSXH218×3台を配置しました。フロントフィル用に4台のWPS、サイドフィル用に各ステージの側面にCDD-LIVE 15とSXP218が追加されました。
小さい方のDominion Energy Dance Pavilion(80フィート×160 フィートのテント下)には2台のSXH218の上に8台のWPCを吊り、サイドフィル用にCDD-LIVE 15とSXP218を使用しました。さらにステージモニターとしてMartin Audio XE500が10台用意されました。
CoStar Groupステージは80フィート×20フィートのテント内に設置され、各サイド2台のSXC118の上に6台のWPSが吊るされました。CarMaxステージも同様の構成ですが、アウトフィルとディレイ用に4台のXP12が追加されています。最小のテント(50フィート×100 フィート)内にはVirginia Folk Lifeステージがあり、SXH218の上に4台のWPCがそれぞれスタックされました。
Steve Payne氏はNational Council for the Traditional Artsのプロダクション・マネージャーColleen Arnerich氏と、Venture Richmond FestivalのマネージャーStephen Lecky氏と協力して、同社の社長兼シニア・サウンド・エンジニアであるGrant Howard氏とシステム技術者のBryan Hargrave氏が計画した音響設計へのアプローチについて考えました。その結果サウンドデザイナーのSteve Fisher氏が設定した要求を満たすばかりか、それを超えるようなPAシステムを投入しました。
Payne氏は次のように述べています。「彼らにとって最適と思えるシステムを導入する必要がありました。経験上、1ボックスと2ボックスの解像度の違いは細かく聞くと識別できますが、顕著ではありません。限られたチャンネル数のため、2ボックスレゾリューションで駆動しなければならなかったことは、ちょっとした妥協点に過ぎません。」
「WPシステムを2年以上運用してきて、100%の一貫性で高レベルのパフォーマンスを達成することに慣れていました。これは非常に嬉しい状況です。」
フラットなレスポンスと、このような多様性に富んだフェスにありがちな幅広いタイプの音楽スタイルや楽器を正確に再現するこのシステムの能力は、現場のサウンドエンジニアから高い評価を得ていると彼は付け加えました。
「会場はステージ間の干渉が問題にならないほどの十分な広さがありますが、DISPLAYソフトウェアのHard Avoid機能を4つのテントステージで使用して、テントの屋根から音を遠ざけ、反響を劇的に減らし、ステージ上の音質にプラスの影響を与えます。音の明瞭さにおいて課題の残りやすい環境ですが、音質について全エンジニアが肯定的なコメントをしました。」
Colleen Arnerich氏は言います。「会場のどの場所でも素晴らしいサウンドでした。Folklife Stageは昨年のCDD-LIVEから今年はWPSへアップグレードしましたが、違いは明らかです。」
Dominion Energy Dance PavilionステージのFOHエンジニアBruce Gasper氏も、WPCは非常にクリーンで、周波数範囲全体でフラットかつスムーズで、会場全体を均一にカバーするサウンドを提供したことに言及しています。
SoundworksのGrant Howard氏は評します。「Richmond Folk Festivalに10年以上関わってきましたが、今回が過去最高のものでした」
イベントの成功についてSteve Payne氏は次のようにまとめました。「私たちは毎年関わってきたこの仕事に誇りを持っていますが、年々進化していると感じています。今年はこの取り組みの最高点を記録したと思います。会場の全てのステージで最高のサウンドを提供するために、妥協はほとんどありませんでした。これは過去2年に渡りWavefront PrecisionスピーカーとiKONアンプの在庫を拡大するために行ってきた努力の結果です。」
Stephen Lecky氏は今後のイベントにおけるSoundworksの存在について最後に結論付けました。「高校生だった90年代後半に幸運にもインターン参加し、彼らがクライアントに提供する素晴らしい仕事とサポートを直接見ることができました。この役職に就いたとき、彼らを推薦することは私にとって当然の選択でした。」
Photos: Courtesy of Dave Parrish Photography. Used with permission.